2010年4月22日木曜日

2010.4.20-21 PAL変換成功


私が日本から持ち込んだものにDVDレコーダーがある。 テレビ付きの部屋ということだったので、日本で録画した番組やら映画を見ようと、変圧器と一緒に持ってきたのだが、テレビもPALシステムだということを全く忘れていた。 

テレビの企画はアメリカ、日本などがNTSC方式で、ヨーロッパはPAL方式に大体分かれている。 NTSC方式の機器をPAL方式のモニターにつないでも白黒にしか映らないのだ。
なにか方法がないかと思い、バーゼル市内の量販店やら電気店をまわったが、そんなものはないとはっきり言われ、馬鹿にされる始末。 

ところが、、、
Amazon.deで検索してみたらあるではないか。 中国製のものだが、NTSCをPALに変換してくれる装置がある。 価格は22.99ユーロ。 早速注文したものをプレーヤーと、テレビの間にかませてみると、見事にカラーに変わった。 おかげで、無事に持ってきたメディア、しかも地デジの録画までばっちり再生できるようになったのだ。 いやぁ、ほんとに便利な世の中になったものだ。

2010.4.18-19 保険


スイスに長期滞在する人は、必ず健康保険に入らなくてはならない。ただ、会社が面倒を見てくれるのはいわゆるAccident保険で、健康保険のほうは個人で選んで入る。
日本の健康保険は会社勤めの場合、会社が天引きしてくれて、医者にかかるたびに3割を負担すれば、あとの残りは保険組合に請求が行くが、こちらはそうではない。
たとえば、年間自己負担の上限を仮に3万円と設定した場合、保険料は月々いくらという計算をする。 上限を高くすればするほど月々の保険料は安くなると言う仕組みだ。
しかも、求償するのは普通は年に1回ということなので、それまでは全額医療費を自分で払い、時期がくると、先に設定した上限額を超えた分を求償する。
なんだか面倒な割に、得した気分がしない。 反対に健康に自信があるひとは、年に1回も医者にかからない可能性もあるので、自己負担の上限額を20万円くらいにしておけば、月々の保険料は非常に安い(2万円くらいかな)ということなのだ。 ドイツは日本と同じようなシステムらしいが、スイスは自己責任というか、自己努力によって、色々選択が出来るというのが特徴だ。 どうしようか迷っているところ。


2010年4月17日土曜日

2010.4.17 親子丼をつくってみた


今日は親子丼を作ってみた。 日本からひとそろいの調味料は持ってきているので、手軽に作れる。 そういえば、20年前は何の準備もせずに出てしまったから、わびしい食生活だったなぁ。

こうして時折、作った料理の写真など載せていると、どこかのサバイバル番組みたいだけど、実際それに近いものはある。 日本のように、レストラン=手軽に外食するところという感覚は通用しない。 まずレストランと名のつくものは、普通値段は高いし、あまり一人で行くようなところではない。 カフェに行けば、サンドイッチくらいはあるだろうが、日本のように千円もっていけば、余裕でお腹にたまるものが色々選んで食べられるという訳ではないからだ。 自然と自炊が中心の生活になる。

第一、デフレの続く日本と比べて、スイスの物価はちょっと高い。 こちらで買い物をしていて、あぁ安いなと思ったのは、乳製品と水ぐらいだ。 ほかは平均的に1,2割は高いのではないかと思う。 まだ生活し始めて半月ほどなので、誤解も色々あるかもしれないが、たとえばマクドナルドのビックマックのバリューセットが千円だとか、卵が10個で500円とか言えば、ビックリしないだろうか? 野菜は日本とそれほど変わらないが、特に肉に関しては、同僚のドイツ人たちも同じように不満を持っているらしい。 ちょっと意外だったのは、牛肉は分かるとして、鶏肉や豚肉が日本などと比べると、安くないことだ。 近くのスーパーチェーン、ミグロに買い物に行くときは、英語でBudgetとかかれた、特売の肉を買うのだが、だいたいそれが、日本の物価と同じレベルではないかと思う。ちなみに、どのスーパーにいっても、かならずActionと書かれたものがおいてあり、これが一般的には値引き商品なのだが、まぁ、大して安くはない。

バーゼルは、独、フランス、スイスの国境の境にある街なので、車や電車で食料を買い出しに独やフランスに行くという人も多いのだ。 ただ、1日に持ち出せる買い物は確か3万円いないとか、ある種の制限があるとのことだ。 住まいはドイツ、働くのはスイスというふうに、毎日国境を越える生活をしているひとが多いのもうなずける。


2010.4.14 -16 マラソン

データウェアハウスの使い方を教わりながら、市場分析の仕事が始まる。
個室での居心地にまだなれない。 必要に応じて個別の打ち合わせはあるものの、それ以外はなんだか隔離されているような感じがして、落ち着かないのた。
なれれば、この方が集中力が維持できていいという人もいる。 もうしばらくかかりそうだ。

木曜日には約束通り、昼休みを利用したマラソンに参加した。
会社を出て、川沿いの土手を走る。
自分はここ何年も走ったことがなかったので、不安はあったのだが、、
参った。 早い、しかも普通に喋りながら走っている。
そんな器用なことができるのか、と思いながら、自分も喋りながら走っていると、30分もしないうちにバテバテに。 ぜぇぜぇ言いながら、少しスローダウンするよ、といって調整するつもりが、ほどなく完全に脱落。 先を走っている連中は気がつかない。はぐれてしまった。 
道がわからないでうろうろしていると、しばらくして同僚の一人が心配して戻ってくれた。
あとは、こちらのペースに合わせ、一緒に残りのコースをゆっくり走ってくれたのだが、こんなに体力に差があるとはちっとも考えてなかったので、ショックだった。
考えてみると、ジムでランナーに乗ったりすることはあっても、地べたを走るなんて何年もやってなかったことだし、最初はこんなものかも知れない。
走るのは、火曜と、木曜の2回というが、自分のペースで続けていこうと思う。

色々と気を遣ってもらっていて、ありがたいことだ。 
周りの人が、これだけ甲斐甲斐しく世話を焼こうとしてくれているのは正直、驚いている。
自宅のバーベキューパーティーに招待を受けたり、ここにこういうレストランがあるよとわざわざ地図を渡してくれたり、夏になったら川下り(といっても泳いでライン川を下るものらしいが)だの、町中の土手にもいいランニングコースがあるから一緒に行こう、とか、とにかく親切な人たちが多い。 受け入れようとしてくれている人たちがいて、自分もそれに応えなくてはいけないと思う。 こういうのは日本ではなかなか難しい面もあるのだが、本来の仕事以外にも色々勉強になるものだなぁと、改めて感じてている。

囲碁のほうは、土曜日と月曜の夜の集まりに続けて参加している。
5月のトーナメントに参加することになった。

2010年4月15日木曜日

2010.4.13 桜 サクラ Sakura

朝は、旧担当者から引き継ぎの打ち合わせがあった。
市場分析や、売り上げの分析からスタート、半年位の間に、マーケティングプランを完成させることになった。

夕方は、人事の担当者を日本料理レストランに招待。 彼女がこちらのアパートやら移民局との打ち合わせや準備をしてくれたおかげで、本当にスムーズにことがすすんだ。
バーゼル駅の構内にずっと以前からある、Sakuraという店なのだが、寿司、刺身に鉄板焼きがある。 スタイルだけは日本式。 でも彼女にとっては初めての日本食だったので、喜んでもらえた。 20年前はヨーロッパで、生の魚を食べるというとたいがい未開人扱いされたものだが、今は寿司や刺身ということば自体、誰もが知っているし、一躍おしゃれな、しかし高価な食事ということで定着している。 今回は接待だからいいが、自腹で食べたいとはなかなか思えないところもある。 

2010.4.12 初会議

初めてのマーケティング会議に参加。
日本の会議はともすれば、報告大会の様になりがちだが、こちらはディスカッションがメインで、方向性や結論をだすのが目的だ。 みんな積極的に意見を出す。
振ってもらって初めて意見をいうのでは、ちょっと消極的すぎると評価されるのかもしれない。 日本での1.5倍くらいの乗りのほうがよいだろう。 

日本では、マーケティングとは言っても割と掛け持ちの仕事も含まれていたが、こちらでは明確に本来のマーケティング活動に限定される。 デスクワークが中心になるが、それはそれでいい経験が出来ると思う。 

デスクワークが多い分、昼休みにマラソンに出かけたり、それなりに健康管理に気をつかっているらしい。 地下にジムのようなロッカールームがあり、シャワーもある。 元々工場の労働者ようのものらしいが、マネージメントも使用できる。 私も鍵をもらって、早速木曜日から参加させてもらうことにした。

2010年4月12日月曜日

2010.4.11 カレー

カレーを作ってみた。
日本からルーを持ってきていて正解。 やはりこちらには売ってなかった。
20年前と違っているのは、私自身もそうかもしれない。
少なくとも料理の腕前は上がっている。

2010.4.10 時代の変化

3月30日にこちらに来てから、色々な手続きやら引っ越しやらで気ぜわしい思いをしたが、よく考えてみるとまだたったの12日しかたってない。 それなのに、公私ともに色んな環境がばっちり整っているのはすごいことだ。 これも会社側がちゃんと受け入れの準備をしていてくれたことが一番大きいのと、もう一方ではインターネットの普及により、昔のような情報の隔絶とか、国境や、距離といったものがほとんど感じられないからだと思う。

約20年ほど前、独のミュンヘンにやはり一人で赴任した時は、若かったこともあったし、非常に心細い思いをしたものだ。 家族との通信手段は、馬鹿高い電話をのぞけば手紙を書くことくらいだったし、インターネットなどという便利なものもなかった。 正確に言うと、あったけれども普及はしてなかったし、テクノロジーがまだ未成熟だったので、今のように色んなサービスがまだなかった。 たとえば、スカイプ。 お互いにネットにつながったパソコンをもっていれば、無料でテレビ電話ができるし、持ってない相手にだって、月額プランに入りさえすれば、月々1500円足らずで世界中どこにでもかけ放題だ。 また相手からかけてもらうのだって、年間約4,000円ほどの登録料を払えば、自分の固有の電話番号も割り振ってもらえる。 これで、相手の固定電話からもこちらにかけてもらうことが出来る。 こういったことはメールや、インターネットショッピングなどと併せて、日本にいるときからなじみのことだが、いまほど実感として時代の変化の大きさに改めて驚かされたことはない。




2010年4月10日土曜日

2010.4.9 アパート公開

一人暮らしなので日本でいうところの1LDK。
居間は初回のブログに載せたので省略するとして、まずはバスルーム。
トイレと一緒なのがちょっと抵抗あるが、タイル張り。
探すに当たって、大きなバスタブを絶対条件にしていたのでゆったりと横になれる。


寝室。 部屋の真ん中にドーンとダブルベッドが置いてある。
部屋の隅に腹筋用のベンチを置いたが、それでもかなり広々している。
実際寝るだけにしか使っていない。
この1週間はだいぶ忙しかったが、これからはゆっくり本でも読もうかと思う。

キッチン。 ガスはないので、電気式の調理器具とオーブンとレンジ。
日本から持ち込んだ海外仕様の炊飯器に、こちらで揃えたコーヒーメーカー、湯沸かし器、備え付けのエスプレッソマシン(使い方がよくわからない)、トースターなどがある。
テーブルはどうやら大理石の天板なのだがやたらと重い。 元々居間にあったものを邪魔なのでキッチンに移した。

キッチンの向こうにバルコニーが見えるが、居間とつながっている。
そとに木製のテーブルがおいてあった。
天気のいい日に食事できるということなのだろうが、結構周りの家から丸見えなので、撤去。
今は地下の専用物置においている。
いらなくなったものを鍵付きの物置におけるというのもこのアパートの気に入っているところ。







2010年4月9日金曜日

2010.4.8 スカイプ開設



【写真はバーゼル市内を流れるライン川と橋。 下の写真には、右手の岸に街のシンボル ミュンスター大聖堂の尖塔が見える。】
工場の製造部長の案内で工場内を回る。 実はすでに何度も見たラインなのだが、一応おさらいの意味で説明してもらった。 あとは日本を出る前に仕掛けてあった新製品の仕上がり具合を開発担当者とチェック。 あと一日で一通りの紹介プログラムは終わる。 いよいよ本格的に仕事にとりかかることになる。

ところで、会社にいる間、昼めしはどうしているのかというと、会社の食堂があってそこを利用している。 会社から補助が出ているので、1食7フランと破格に安い。 ただ、やはり肉系のメニューが多く、カロリーは高めなので、毎日はちとつらいと早くも思い始めたところ。 実のところ同僚の多くはほとんど利用してない。 休み時間がわりと自由にとれるので近くに住んでいるひとは車で帰ったり、あるいはサンドイッチなどを持ってきて簡単に済ませる人も多い。 自分もそうしようかと思う。 またデスクワークが中心の職場なので、昼休みに40〜50分走っている人もいる。 週に2,3回は、やっているのだそうだ。 運動不足解消に参加しようかしらん。 

今日は木曜日だ。 いつもは6時頃に閉まってしまう店も8時位までやっている。
街の様子を一枚も紹介してなかったので、買い物に出たついでに撮った写真が上。

2010.4.7 銀行口座開設

【写真は私のオフィス。 デスクなどは誰かのお古だが、一応オフィスらしくなっている。】

CEOとの短い面談を終えて、給料の振込先になる銀行口座の開設にUBSにいく。
幸い英語の達者な担当者がいて、すんなり申し込みはすんだ。
ただ、滞在期間が18カ月しかないので、いろいろと制限がある。
一つには、残高が200フラン以下には出来ないこと。 それ以上は引き出せないということになっている。 まぁいろいろな支払いに充てるため、残高不足のまま逃亡されては困るということらしい。 また、UBS以外の銀行のATMでお金をおろすと、通常2フラン程度の手数料がかかるのが、残高が10,000フラン以上では無料となる。
だが、もしこれが滞在5年以上ということであれば、残高に関係なく手数料無料。
昨今はやりのCRMというやつか、お客を確り色分けして差別化しているわけだ。

2010年4月8日木曜日

2010.4.6 上司との打ち合わせと長期滞在許可申請

イースターの連休があけ、上司のマーケティング部長と打ち合わせ。
ようやく担当分野が決まった。 

午後は、バーゼルのカントンオフィスで、外国人の長期滞在許可を正式に申し込む。
カントンというのは、日本で言えば都道府県のようなものだが、スイスのユニークなところは、それぞれのカントンで教育制度や税法、などまるで一つの国のようにシステムがことなることだ。 言葉からして、ドイツ語、フランス語、イタリア語、一部にロマンシュ語などと複数の言葉があるくらいだから、さもありなんだが、結構複雑なのだ。
とにかく、一度許可を取らないと、銀行口座も開けないし、トラム(日本でいう路面電車)の定期も買えない。 必要な書類は、パスポートに、こちらの会社の雇用契約書、アパートの契約書、事前に会社がとってくれた長期滞在確認書(事前申請のようなもの)に、手数料として、25スイスフラン。 1時間ほど待たされたが、無事に受付は終了。 正式な許可書はベルンから2,3週間後に郵送で送られてくることになった。 

受付終了の証明書をもらって、早速トラムの定期を買う。 バーゼルはヨーロッパで最も細かく市電が張り巡らされた街だという。 どこへいくにもトラムにのればいける。 というか、市街地では、車は完全に主役ではなくて、トラムが我が物顔にひっきりなしに走っている。 よく事故が起こらないなと思うくらいに多いのだ。 一ヶ月で、67フランだが、これさえあればどの路線のものにも乗り放題なので、結構安いのかもしれない。
反対に区間限定のものは存在しない。 定期はこの乗り放題のものが1種類あるだけだ。
本当は年内有効のものを買いたかったが、クレジットカードがローカルのデビットカードしか使えないというので、また今度と言うことにした。

日本からの本体の方の引っ越し荷物が届く、マックも壊れていなく無事だった。
ようやくこれでアパートの方も、落ち着いた。 碁盤だけは、どこかで落とされたのか、一部縁がへこんでしまっていたが、、、
まぁよしとしよう。

2010.4.5 パブの囲碁サークル

夜7時、ノーマンに教えられたパブに言ってみた。
まだ誰もいなかったので一人で碁盤をだして棋譜ならべをしていると、若い子がこっちに近づいてきて隣に座ってもいいかという。 17歳のドイツ人、2,3週間前にインターネットで碁を始めたばかりで、同じようにHPをみて来たらしい。 確かにヨーロッパでも碁をやる人はいるが、彼のようにきっかけはネットというケースが多い。 碁人口はやはり日本、韓国や中国などと比べて少ないからだが、その代わり若い人が多いというのが、特徴だ。
日本では、どちらかというと隠居した人の遊びという見られかたをしているのだが。
ま、そうこうしているうちにあと4人加わり、結局6名のパーティになった。
みんな英語を話せるので、ちゃんと会話が成り立つし、また碁は別名、「手談」(しゅだん)と呼ばれるように、言葉が無くても互いに気持ちが伝わる。
3時間はあっというまだった。
ついてからまだ1週間なのにすでに、仕事以外で6名の友達ができた。
海外の一人暮らしではとってもラッキーなことだ。 碁をやってて本当によかったと思った。

2010年4月6日火曜日

2010.4.5 糠漬けをつくってみた

タッパーと糠床がセットになったものを持ってきていたので、早速きゅうり、ナス、にんじんで試してみた。
ナスは日本の4,5倍はある巨大なものなので4等分。 うまく行ったみたいだ。
タッパーごと冷蔵庫に入れられるので、日本の味が恋しいときはこれが助かる。


2010年4月4日日曜日

2010.4.4 今日のランチ

残った豚肉と白菜となすで作った昼ごはん。
豚肉は地鶏ならぬ地豚というか、ちょっと硬くて、においが強いもの。 におい消しに味噌と酒で煮込んだら気にならなくなった。

日本で食べるものは肉にしても野菜にしてもやわらかいものが多いが、やっぱり肉食人種との違いだろうか。
こっちにいる間にあごの力が強くなるかも知れない。

2010.4.3 バーゼルの囲碁仲間

アンドレア夫妻のアパートは、ライン川を挟んで反対側にあったが、歩いてもせいぜい20分程度のところだった。 2人ともドイツ人で、20年前、ちょうど私と同じころにミュンヘンにいたということが分かり、盛り上がった。
旦那のほうの碁の腕前は、ネット碁で2段というから、日本で言えば6段位だろうか。
四子おいて、中押しで負けた。
それにしても、囲碁はインターナショナルだと思った。
何せ用語はすべて日本語が使われている。 Nobi, Kiri, Ponnuki, Joseki などなど。
ドイツ語で外来語を発明するよりも、日本語をそのまま持ってきたほうが都合が良かったのかもしれない。  囲碁用語のもともとの意味を教えてあげると、とても喜ばれた。

初めて来た日本人ということでか、いきなり手合わせとなったが、普段はネットで対局をしたあと、詰め碁をみんなで考えるらしい。 ネット碁は、韓国の対局サービスを使っていて、こちらは複数のメンバーがああしろ、こうしろとわいわい言いながら手を決めていく。 当の相手は一人なので、アンフェアなのだが、ちっとも気にしてない様子。 韓国の愛好家は、とにかく喧嘩が好きだ。 布石などほとんどなくて、いきなり喰らいついてくる人が多い。 こちらはめいめい、レーザーポインターをもって此処に打ったらどうか、などと騒ぎながら手を決めていく。 これだけむちゃくちゃすれば勝てるというもの。 勝った後は、ワインを何本もあけて、囲碁談義。 8時に訪れてから真夜中の1時過ぎまで長居をしてしまった。

メンバーの一人ノーマンは大学生らしく、一緒にアンドレア宅を出たが、またパブによって一局打とうという。 アンドレアよりは弱いらしいが、もう眠気と酔いのせいで、こちらもくたくた。 結局大差で負けてしまった。 

楽しい一夜だった。 囲碁仲間がいるおかげで、あまりさびしい思いはしなくてすみそうだ。
次回は、パブで毎週月曜日に行われている囲碁のサークルに出かける予定だ。 毎回8名程度が参加しているらしい。

2010.3.29-4.2 バーゼルでの生活がスタート

【写真は新しいアパートの居間】
3.29 アパートを不動産屋に明け渡し、新宿で追加の買い物を済ませた後、成田に移動。 東急エクセルホテルに前泊した。 一挙に、ここ数日の疲れが出る。 昨日の夜、万葉の湯に行って夜通し温泉につかっていたのが良くなかった。 のどが痛い。 Dan Brownの最新作Lost Symbolを読み始める。

3.30 成田空港で送っていた荷物を受け取り、チェックイン。 スイス航空でチューリッヒ。 チューリッヒからは電車でバーゼル入り。 アパートの鍵を受け取るまでの2日間はホテルに滞在。 Metropol Hotel。 バーゼルSBB駅の真ん前なので、楽だった。 

3.31 HRの担当者からメールが入る。 どうやら事故にあったらしく、明日の打ち合わせは代打が出るらしい。 スイス大使館(ベルン)に在留者登録を済ませ、バーゼル市内の散策。 すでに十数回は来ているが、今回は事情が違う。 これから住むとなるとスーパーなど、どこに何が売っているか調べておいたほうがいい。 EMSから連絡。 29日に送った小口の荷物が既にアパートについている。 主より早く着くとは、便利な世の中になったものだ。

4.01 初出社。 イースターホリデーの前日なので、休みを取っている人も多く、いつもより静かな感じがする。 HRの部長から本社スタッフに紹介。 と、言ってもほとんど既に長年知っている人がほとんどだ。 部屋は個室を与えられた。 会社勤めをしてからというもの、個室を与えられたのは初めてだ。 ちょっと感動。 ITの担当者から、データベースのセットアップにしばらく時間がかかるとの説明を受ける。 電話はブラックベリーを渡されるらしい。 この後、本来は、バーゼルのカントンオフィスに赴いて、長期滞在登録(日本で言うところの外国人居住登録)を済ませるはずが、なんと事務所が休みになっており、来週また出直すことになった。

アパートの鍵を不動産屋から受け取ったあと、HRのスタッフが改めて市内を案内してくれる。
住まいの最寄駅(トラム)は、Universitaet、名前の通り大学があるのだが、とても閑静な住宅街で、先々でいいところに住んでるねとうらやましがられる。 すぐ近くにMigros(スイスで最大手のスーパー)があって、便利もいい。 2軒となりの家にプレートが貼ってあり、ヘルマンヘッセが1900年ごろ住んでいたとのこと。 そういえば、周りの通りはエルンハルト・オイラー通りだの、ホルバイン通りだの有名な人たちの名前が多い。 落ち着いたらもう少し調べてみたい。

昼は、マーケティングスタッフが歓迎の昼食会を開いてくれた。 既になじみの顔ばかり。 他の子会社からは、期限付きでよこされる人間はなく、私は、私の上司に続いて2人目ということだった。 冗談好きな連中ばかりなので、あっという間に時間が過ぎる。 昼食後は、データベースの説明を受けただけで終了。 連休の前は1時間早く帰っていいことになっており、4時になるとほとんども抜けの空になった。 

4.02 イースターホリデーの始まりだ。 今日はGood Friday聖金曜日というらしい。 イースターは来週の月曜日。 ということで、着いて早々土日をはさんだ4連休。 本当にラッキーだ。 駅構内には祝日、日曜日もやっている店があり、足を伸ばしさえすれば、大体必要なものは手に入る。 飲料や食料の買出しに出かける。 ついでに風邪薬も手に入れた。 お湯に溶かして飲むビタミンC入りのやつだ。
日本から持ってきたご飯を炊いた。 海外仕様の日立製炊飯器も大活躍。 白菜と豚肉を適当にいため、味噌汁を作って食べたが、どうもこちらで買う白菜は繊維がしっかりしているのか、なかなかくたくたにならない。 しっかり炒めたのに歯ごたえがありすぎる。
ちなみにアパートは家具や、電化製品など一揃い備え付けになっている。 湯沸しポットだけは気持ち悪かったので自前のを購入。 ケーブルテレビはBBCやCNNが入っている。 残念ながらNHKはなし。

夜、携帯に電話が入る。 当地の囲碁サークルの主催者からだ。 こちらから先に連絡をとっていたので折り返してくれた。 土曜日の夜に教室のようなものをやっているので、そこに参加させてもらうことになった。