バーゼルは今日も天気が悪い。
せっかくの連休だというのに、気温は秋みたいだし、フランクフルトの疲れもあって、ウダウダ無駄に家で過ごしてしまった。プレゼンテーションZen
GarrさんのPresentation tips
ところで、先だって会議の話をしたが、皆さんは他人(ひと)のプレゼンを聞くのは好きだろうか?
私は目立ちたがり屋なので、自分がプレゼンするのは大好きだけれども、人の話を聞くのは大嫌いだ。
人は、他人の話はあまり聞きたくないというのが情だと、一般的に言われているし、確かに長話しする人はどこでも嫌われる。 私が笑顔で、何度も頷きながらプレゼンを聞いていたとしても、心の中ではほとんどの場合、つまんねぇな、早く終わんないかなぁ、今日の昼飯はなにがあるのだろう、などと考えていると思う。きっと、自分のプレゼンも同じように思われているに違いない。
どうしたら、うまいプレゼンが出来るのだろうと思っていた頃、見つけたのが、Garr Raynold氏のプレゼンテーションZenという本とDVDだ。
元アップルにいたという、Garr氏は日本に20年ほども住んでいるアメリカ人で、かなりの日本かぶれだ。
プレゼンの神様、スチーブジョブズばりの、かっこよくて、Coolなプレゼンをやるにはどうしたらいいかということを、日本のZenの精神になぞらえながら説明している。 簡単に要約すると。
1.箇条書きのプレゼンはやめて、写真、グラフなどビジュアルを大きく利用し、文字は最小限にとどめる。
2.プレゼンは喋る内容が命であり、パワーポイントなどは視覚的にその話の理解を助けるのが役目である。 データやら箇条書きの文章がいっぱい貼り付いたプレゼンは、見るに堪えない。
3.人間は、文章を読むのと、話を聞くのを両方同時にやることは出来ない。 よって、詳しいデータはパワポではなく別途、ワードや、エクセルで作った配布資料を用意すべし。
4.グラフもビジュアルであるが、罫線や、重要でない要素、例えば背景のイラストや、写真、などが多用されると、ポイントが分かりづらくなる。 グラフは簡素にするべきである。
5.スライドは、デザインが命である。 街の広告などをよく見て、センスを磨くべし。
本もいいが、DVDが秀逸。 まさに言われている、Voice is that matters.の通り、ビジュアルが効果的に使われていて、それだけで十分説得力がある。
あぁ、なんてすばらしいアイデアなんだと、めろめろになってしまった。
そこで、まだ日本にいる間に真似をして一つ作り、上司や、同僚に見せてみたのだが、反応は意外にもイマイチ。
どうやら理由は、①細かいデータや、文章があると内容を覚えなくても後で助かるような気がする、②自分で準備するとなると、構想を練るのに時間がかかり、無駄を省いて内容を磨き上げなければならないので、大変な作業になる、③別添資料をまとめるのもめんどくさい。
ということで、聞く場合も、話す場合も、同じように色々考えてしまうようだ。
また、会社によってはスライドのフォーマットがCIの規則として決められているところも多い。
うちでも、いわゆるフォーマットが決められていて、フォントの大きさ、種類、色、会社のロゴ、など色々細かいルールがある。
どこででもよくみる、何の変哲もないプレゼンだ。
要するに、Garr氏の言うにすると、掟破りになってしまうわけだ。
大いに落胆して、結局、既存のフォーマットに添った形で妥協、修正した結果、なんともビジュアル的には魅力に掛けるものになってしまった。
本社に来た今も、チャンスがあればナレッジマネージメントの責任者をたぶらかして、こういうプレゼンを認めさせるようにできないかなぁと思っているところ。
Garrさんのホームページ(上記リンク)には、基本的なコンセプトとスライドのサンプルが置いてあり、すばらしい講演の実例がビデオ映像として貼り付けてあり、参考になるのでぜひ、見てください。
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