2015年3月1日日曜日

インドの貧困

今朝、無事に帰国。
丸一週間土曜日まできっちり仕事だったので、疲労困憊。
初めてのインドはいろんな意味で刺激の多いところだった。
思いつくまましばらく書いてみる。

どこにいっても人がうじゃうじゃいる。
そして貧困。デリーにある欧州系の企業を訪問したときのこと。
いわゆる工業団地のような所で、ちゃんとしたビルが並んでるわけだけど、その隣にスラムがあった。テレビは見たことがある光景なのだけど、瀟洒なビルの真隣に当たり前のようにスラムがあるのにびっくりした。小学生くらいの少女が泥々の服に素足の姿でゴミを漁っている。貧困という言葉を初めて理解したような気がした。これが日常なのだ。
スーツをきて日本と同じように企業で働く人が歩いているその隣に当たり前のように、社会の底辺にいる人たちが暮らしている。

別に特定の場所ではない、町中のいたるところにスラムはある。壊れた外壁、窓のないビル、どこから見ても廃屋にしかみえないビルに人はこれまた当たり前に住んでいる。ビルどころではない。文字どおり掘建小屋、ブリキやベニヤの板材を適当に集めて小屋をつくってそこに人が住む。商売もやっている。テントのなかで散髪をやっているひと、車のスクラップから部品と取ってきて売っているジャンク屋、夜になると道端ではなんでも売っている。(これは中国でもあるが)。ありとあらゆることをして人は生きている。
よく、若い人の中にはインドを訪れてはまってしまう人がいると聞いていたが、なんとなくわかるような気がした。ここでは何も持ってないのが当たり前の生活があって、文字通り 裸一貫。とにかく何でもありで、エネルギーが満ちている。ほとんどむちゃくちゃだけど、貧乏もここまで貧乏だと清々しいくらい。貧富の差はもちろん激しいのだけど、これだけ貧困層が多いとその中だけではある意味かなり平等な社会なのだと思う。

仕事で訪問した客先の話で、なるほど思った。インドでは工場ででる普通は産業廃棄物でもものによっては売れるのだそうである。日本ではお金を払って捨てるものが、インドでは売れる。この話を聞いて、江戸時代の日本が紙からなにから全てのものがほとんどリサイクルされていたということを思い出した。




1 件のコメント:

Unknown さんのコメント...

お帰りなさい。
お疲れ様でした。
無事に帰国されて、本当によかったです!

オフィス街にスラム街があるイメージでしょうか。
それだけでも、びっくりですが、スラム街が排他的な扱いを受けること無く、共存していることにもっとびっくりしました。
きっと懐が深い国なんですね。

産業廃棄物の件、こちらもびっくりです。
今の日本も、リサイクルの観点を見直す必要がありそうですね。
ちょっと考えさせられました。