2026年6月29日月曜日

皇室典範の改正案に思う

 このところ、皇族の確保や、皇統の安定した継続のための議論が活発になっている。右翼系の議員、自民党や第一、第二、第三自民党の勢力は男系男子、という国家神道の伝統を守るのに必死になっているが、その論理性の欠如や、前時代的、男尊女卑の思想に呆れるばかりだ。

第一になぜ天皇は男でならねばならないのか。一般人が理解できるような説明がない。一般人からするとこの思想はただの男女差別である。女性の総理大臣が誕生した時になぜ天皇は女性ではいけないのか。不条理極まりない。

第二に男系男子は、伝統ではなく近代に入り天皇をシステマチックに政治利用した国家神道の中で作られた制度思想である。
歴史上の女帝は皆父方が天皇だったという議論も意味がない。愛子さまは言うまでもなく今上天皇のお子様である。

第三に女性天皇と結婚する男子がいないだろう、よって子供が生まれない、と言う議論は論外である。こう言う議論が人権問題だという認識がないのだろうか。女性を子供を産む道具のように考えていることがありありとわかる理屈だ。
子供が生まれない可能性は女性に限った話ではない。男性の天皇であってもそうなる可能性はある。まして男子が生まれるかはさらに難しい問題だ。近代以前の天皇には側室制度があって要するに彼らの望む男系男子の天皇は、多くの場合側室から生まれて維持されてきた。天皇家だけ、一夫多妻に戻すべきだとは流石に彼らも言えないのだろうが、そういう前近代的なレベルの話である。

今出されている旧宮家からの養子制度で、養子の子供が男子の場合にのみ皇位継承を認めるという案も、明らかな男尊女卑思想だ。女性皇族が結婚後も皇室に残れる案も、その家族は一般人という歪な形態になるし、継続もされないようだから、一体なんのためかといえば、公務をさせるためだけに有るような制度にしか見えない。新たな人権問題が発生する。

こうしてみると、国会議員で声を上げて議論している人たちは押し並べて男女差別思想を持っている人が多く、皇族に対する考えもその人権を軽視していて、さらに制度設計の能力もない人たちばかりに見える。彼らは日本の皇室の価値を本当にわかっているのだろうか? 




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